予約システムを導入すると、24時間予約受付ができるようになるというメッセージを良く聞きます。
確かに予約窓口が電話だけの場合、基本的には営業時間内が予約受付時間となります。
そこで今回は電話予約の場合と予約システムを導入した場合、実際にどれくらい差があるのか確認してみました。
●予約受付時間は2倍〜3倍
営業時間を以下のように定義しました。
・10:00 〜 20:00(週5日)
・10:00 〜 14:00(週1日は半分)
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
0:00 | |||||||
1:00 | |||||||
2:00 | |||||||
3:00 | |||||||
4:00 | |||||||
5:00 | |||||||
6:00 | |||||||
7:00 | |||||||
8:00 | |||||||
9:00 | |||||||
10:00 | |||||||
11:00 | |||||||
12:00 | |||||||
13:00 | |||||||
14:00 | |||||||
15:00 | |||||||
16:00 | |||||||
17:00 | |||||||
18:00 | |||||||
19:00 | |||||||
20:00 | |||||||
21:00 | |||||||
22:00 | |||||||
23:00 |
1週間で54時間が予約受付時間となりました。
つまり1週間の全時間うち32%が予約受付時間となります。この計算は24時間 × 7日 = 168時間 の場合です。
深夜から朝方の0:00 〜 7:00は予約受付はあまり入らないと仮定すると49%が予約受付時間となります。
いずれにせよ、前者であれば約3倍、後者の深夜から朝方を入れない場合も約2倍の時間、予約を受付けることができます。
●お客さん側のメリット
予約システムを利用した場合の、お客さん側のメリットを見ていきましょう。
営業時間外でも予約ができる
まずいつでも予約できる点が大きいですよね。
日中働いている人は仕事後に予約しようとしても営業時間外になってしまったり、仕事前も時間外のため予約できませんが、予約システムがあれば予約できるようになります。
お店が定休日だった場合も予約可能となります。
スキマ時間に予約ができる
スマホが普及し、私たちは常時インターネットに接続しています。
電車内や信号待ちなどちょっとしたスキマ時間でも十分に様々なことができるようになりました。スキマ時間の定義が変わったともいえます。
電車内で電話予約はできませんが、ネット予約ならできます。スキマ時間を使い予約ができるようになります。
ホームページから即予約
ホームページにアクセスし、ポジティブな印象を受けたとき、ネット予約システムがあればその場で即予約ができます。
ブログやSNSで魅力的な投稿から行ってみようと思った時も同様に予約に直結できますね。
心理的な負担を軽減
特に1人でやっている治療院やサロンの場合、営業時間内の電話予約は「施術の邪魔をしてしまうのではないか」という心理的負担を強いますが、予約システムがあれば気にせず予約できます。
また、電話予約の場合、希望日時が空いていない可能性を想定し、第2希望や第3希望も用意する必要がでます。
そうでなくても、電話しながら第2希望を検討することになります。
予約システムがあれば、希望日が空いていない場合、第2希望をプレッシャーを感じることなく検討できますね。
●店舗側のメリット
続いて店舗側のメリットをみていきましょう。
予約受付時間を増やす以外にも多くのメリットがあります。
来店中のお客さんに集中できる
営業時間中の予約電話への対応が減り、来店中のお客さんに集中できるメリットがあります。
お客さんも電話の音にリラックスした気持ちを中断されずに済みますね。
新しい顧客層へアプローチできる
これまでのアプローチできていなかった電話予約に抵抗がある層や、営業時間外で電話できず先延ばしになっていた層などこれまで電話予約ではアプローチできなかった顧客層にも届けることができます。
すぐにデータが引き出せる
予約システムを導入することで、デジタルならではのデータの引き出しが安易になります。
またクラウド型のシステムを導入すればいつでもどこでもデータを確認したり編集できたりしますね。
蓄積していくデータを活かせる
同じくデジタルにすることで、蓄積していく予約や顧客データが資産になります。
情報分析から傾向や強み・弱みを把握することで経営改善に役立てることができます。
●まとめ
スマホがこれだけ普及したこともあり、どんな業態の店舗であれ、予約システムの導入は必須となってきました。
後半で見てきたように、店舗にとっては単に予約受付時間の拡大のメリットだけではありません。
予約システムを通じて蓄積されていく情報を有効活用することで、多くのメリットを享受できます。
「情報は21世紀の石油である」という言葉があります。
世界のどこかにある石油を採掘、収集、さらに精製し活用することで富を生んできました。
情報も同様です。
店舗で日々生まれている予約や顧客情報を採掘、収集、扱えるように見える化し、活用していく必要があります。
そのはじめの一歩として予約システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。