ホームページからなかなか予約が入らない。そんなとき真っ先に「もっとアクセス数を増やさねば!」と思ったことはありませんか。
でも、本当はその前にやるべきことがあります。
今回はホームページを改善するときのポイントをみていきましょう。
●常に未完成である
最初はマインドセットの話です。ホームページに完成はありません。
ホームページ制作を業者に発注し納品される。一見、完成に見えますが、そもそもウェブの世界に完成はありません。
常に未完成なのです。
完成しているという視点では「良いホームページのはずなのに効果がでないのはなぜろう?」という考えになってしまいます。
そうではなくこのホームページはまだ未完成であるという視点が大切です。
●あるべき姿を考える
アクセス数を増やすためにSNSやウェブ広告などやれることはいくつかあります。逆をいえば、単にアクセス数を増やすだけなら、ウェブ広告を使えば可能なのです。
しかし、単にアクセス数だけが増えても、予約数は増えないでしょう。
「予約が入らない状態のホームページ」のままでは、穴の空いたバケツに水を注ぐようなもので、バケツに大量の水を注いでも穴から流れ出てしまうのです。
大事なポイントは、ホームページを訪れてくれたユーザーにどんな体験をしてほしいかを考えることです。
初回ユーザー、2回目ユーザー、お気に入り登録してくれている常連さん、ウェブ広告経由で訪れたユーザー等、それぞれにとって理想的な動きとは、どんな動きなのでしょうか。
- それぞれのユーザーが最初に触れるコンテンツは?
- どのコンテンツで施術を受けようと決心する?
- 決心したページから予約導線へはスムーズに進むことができる?
●仮説を立てる
理想的な動きが描けたら、実際のユーザーの動きとの差をみていきましょう。そこには隔たりがあるはずです。
そこで、次なる問いかけは「なぜユーザーはこちらの意図した通りに動いてくれないか?」です。
- 予約するボタンが見当たらないのではないか?
- 予約フォームの項目数が多すぎて嫌になってしまっていないか?
- メニューの説明がわかりにくいのではないか?
- はじめて訪れた人がどうして良いか分からないサイトになっていないか?
このように仮説を立てていきます。あなたが立てた仮説は大なり小なり当てはまる可能性が高いものになっているでしょう。
ではどのような順で対策を実行していけばよいでしょうか。
●優先順を決める
どんな業種であれ、リソースには限りがあります。洗い出した仮説をすべて実行できればおそらくそれなりの結果は得られるかもしれません。
しかし、実際はすべてをいっぺんに実行することはできませんよね。どの順番で行うかが重要です。
チェックポイントは次の項目です。
- 実行できるスピード
- 費用の安さ
- 対策実行後のインパクト
つまり「早く、安く、インパクトが大きいもの」から判断します。
「1.実行できるスピード」と「2.費用の安さ」は強い相関関係があるかもしれませんね。「3.対策実行後のインパクト」が大きいものはそれだけ時間も費用もかかる可能性が高いでしょう。
では、次のうちどちらがより効果的でしょうか?
- 小さな対策をたくさん実行する
- 大きな対策を少ない回数実行する
答えは「1.小さな対策をたくさん実行する」です。
バケツに穴が空いているのは、単に施術を受ける決心をしたページに「予約ボタン」がないだけかもしれません。ほんの些細な改善で流れがスムーズに動き出すことはよくあることです。
逆に時間をかけて大きな対策を実行してもそれが結果に結びつくとは限らないからです。
小さな対策をたくさん実行することで、改善なのか改悪なのか、をチェックしながら進めることができます。
●データの向こう側にいる人を見る
アクセス解析をした結果、あるページで離脱が多いことがわかったとします。
そのときデータの向こう側にいる「人」をみましょう。
人をみるとは、具体的に「なぜこのページで離脱したのか」「どんなことを求めていたのだろうか」「何を考えて行動したのだろうか」と想像することです。
その想像から仮説を立てます。そして小さな対策を少しずつ施し改善していくのです。
●まとめ
ホームページは常に未完成です。
まずはあるべき姿、ユーザーに行動してほしい流れを考えます。この段階で足りないコンテンツや改善すべきページも出てくるかもしれません。
その後、理想と現実との乖離から仮説を立てていきます。
いっぺんに改善することは現実的ではありませんし、非効率な改善ともいえます。場合によっては改悪につながる可能性もあるからです。
小さく素早く実行できる対策を少しずつ実行し計測していくことで、軌道修正しながら着実に改善へと進めていくことができるのです。