治療院・サロン経営のための情報発信サイトとして、これまで集客アデイアやITトピックス、SEO・MEOさらにデザインなどの領域の情報を発信してきましたが、本日から新シリーズをスタートします!
テーマは「本」です。
治療院・サロン経営のヒントや新しい視点など気づきがあるような「本の要約」を発信して参ります。
●「本の選抜」と「本の要約」
からだケアプラスの専門領域は「テクノロジー × デザイン」です。
直接的なメッセージが書いてある「治療院の集客力をあげる○○」等のようなHow toではなく、あくまで新しい視点や考えるヒントになるような本を選抜していきます。
もしかしたら治療家の皆さんはあまり読まれないジャンルのものが多くなるかもしれません。しかし、逆にそれこそが新しいアイデアを生み出すきっかけになるかもしれませんね。
また「本の要約」はどんなに重厚な本であっても、ポイントを3つに絞って要約していきます。からだケアプラス編集部が「ココ」と考える点です。
前説が長くなりましたが、とにかくスタートしましょう!
●幸せな未来は「ゲーム」が創る

第1回目の本は『幸せな未来は「ゲーム」が創る』 です。
著者はジェイン・マクゴニガル。なぜ人はゲームにハマるのか。ゲームの力が人を幸せにしたり、課題や難問を解決することを説いています。
治療院やサロンに置き換えて考えると、いわゆるスタンプカードやポイント制度は一種のゲーム要素があるともいえますね。
また、スタッフの育成や自分自身のやる気のコントロールも、ゲーム理論がヒントになるかもしれません。
それでは3つのポイントにしぼって本書に触れていきましょう。
●point1 優れたゲームの4つの特長
おもしろいゲームには4つの特長があります。
- ゴール
- ルール
- フィードバック
- 自発的な参加
1.ゴール
優れたゲームは、目指すべきゴールが明確です。
話題にはなったが流行らなかったゲームとして「セカンドライフ」があげられます。
セカンドライフはバーチャル空間で様々なことができるゲームでしたが、逆にいえば明確な目標がないため、続けることが難しい。
人が継続してプレイするためには、明確なゴールが必要です。
お姫様を救うためにマリオは飛び跳ね、ドラゴンを倒すために勇者はクエストします。
続ける理由が必要なのです。
2.ルール
ゴールする上での制約あると人はやる気がでます。反対に私たちは一番簡単な方法を嫌います。
簡単にクリアできるゲームを続けることはできません。ルールによる制約は人に創造性と戦略的な思考を促します。
3.フィードバックシステム
人は常に自分の行動にフィードバックを求めます。フィードバックの中で、ゴールにどれくらい近づいたのか知りたいのです。
また、フィードバックには2種類あります。
- 日常的フィードバック
- 消えないフィードバック
1の日常的なフィードバックは、その場その場のフィードバックのことです。
たとえば肩こりを改善するために数ヶ月通い続けたことへのフィードバックは、日常的なフィードバックに分類されます。
なぜなら最終日が終われば、そのフィードバックはなくなるからです。
一方で、消えないフィードバックもあります。それは「宣言通り、数ヶ月通い続け、自分の身体を大切にした経験」そのものです。
この経験は消えません。この消えないフィードバックに気づかせてあげるのもひとつかもしれません。
4.自発的な参加
上記の1~3はやらされているのではなく、自分の意志で進んでいるという自発性を感じたい。
換言すれば、自分の意志でやめることができると認識している状態は、自発性を感じさせます。
●point2 幸せになる4つの出来事
前提として衣・食・住が与えられているとする。この衣・食・住以外の報酬
1.満足のいく仕事
仕事を通じて、自分が投じた努力の影響が、直接目に見えてわかる仕事に携わっていると幸せを感じます。
2.成功体験、または成功への希望
成功体験。体験がなくても成功への希望があると人は幸せを感じます。
自分自身の影響力の大きさを感じたい気持ち。得意なことを人に見てもらいたいという気持ちが満たされると幸せになります。
3.社会的なつながり
たとえ内向的な人であっても、大事に思う誰かと過ごす時間から幸福感を得ることができます。
経験を共有し、つながりをつくり、他の人と一緒に何か大事なことを達成することを求めます。
4.自分より大きい何かの一部になる機会を求める
壮大な規模への好奇心や、怖れ、疑問を感じる気持ちを求めることです。
個人の生活を超える重大な何かの一員になって貢献することを人は求め、そこに幸せを見いだします。
●point3 満足ができる状態とは
最高に満足できる状態や仕事は何か。
一歩ずつ進んでゴールを達成することでしょうか。見合った以上の金銭を手にいれることでしょうか。
もちろんこれらも満足できる状態です。
しかし、それ以上の状態は「ゴール」ではなく「次の仕事」を求めることです。
つまり、勝つことはゲームの決定的な特徴ではないのです。
偉大なゲーム「テトリス」は、いつか終わるためにプレイし続ける、いわば勝つことができないゲームです。
しかし私たちはプレイし続けます。なぜならテトリスの報酬は、ゴールでなく、次の仕事(プレイ)そのものだからです。
この状態にするためには、努力の結果が即座、かつ、活き活きと見えることが重要です。
目に見える成果は、自分の能力の向上を感じ、満足感を高め、自分は価値のある存在だという感覚を強めることができるからです。
●まとめ
今日からスタートした本の要約。3つのポイントいかがでしたか?
何かのヒントや新しい発想に触れられたならうれしいです。
本書「幸せな未来は「ゲーム」が創る」には、ゲームを通じていろいろな示唆を与えてくれる本です。
良かったら手に取ってみてくださいね。